研究室について

 生物機能変換学分野では、「微生物」を対象に研究しています。「微生物」と一言で言っても、その中には、下の写真の通り、原核生物の「バクテリア(細菌)」や真核生物の「酵母」と「カビ」などの多数の生物種が存在します。「微生物」には、「生物」として「動物」や「植物」に共通する性質がある半面、それぞれに個性(特性)を示すものもいます。本分野では、「微生物」に焦点を当て、「生物」に共通する性質とその特異な性質の両面を解析することにより、得られた成果を、「生物」の本質を理解することおよび我々の社会に還元することに繋げることを目指しています。

バクテリア(20,000倍) 酵母(1,000倍) カビ(400倍)
  「微生物」の顕微鏡写真  

沿革 (History)

 生物機能変換学分野は、京都大学食糧科学研究所 食糧設計利用部門 食糧安全利用分野に起源をもちます。1995(平成7)年4月、京都大学食糧科学研究所 応用微生物研究部門 助教授の村田 幸作 先生が、初代教授として食糧安全利用分野を担当されました[1995(平成7)年4月:橋本 渉 助手着任、1998(平成10)年4月:河井 重幸 助手着任)、2000(平成12)年7月:橋本 渉 助教授昇任]。2001(平成13)年4月、京都大学食糧科学研究所の閉所により、本学農学研究科に移行し、新たに京都大学大学院農学研究科 食品生物科学専攻 生物機能変換学分野が設置されました。引き続き、村田 幸作 先生が教授として本分野を担当され、2013(平成25)年3月に定年退職されました。その間、村田 幸作 先生は、細菌や酵母などの多様な微生物を対象に、基礎および応用の研究を展開され、その成果を複数のNature関連誌やCell Pressの雑誌に発表されました。また、Highly Cited Researcherに認定され、他の追随を許さない本研究分野の業績となっております。村田 幸作 先生の定年退職に伴い、2015(平成27)年10月より、橋本 渉が後任教授となりました。2018(平成30)年6月には河井 重幸 助教が石川県立大学 生物資源工学研究所 教授として転出され、2019(平成31)年2月には髙瀬 隆一 助教(前職:Thomas Jefferson University 博士研究員)が着任しました。また、2019(令和元)年6月には渡辺 大輔 准教授(前職:奈良先端科学技術大学院大学 助教)が着任しました後、2021(令和3)年12月には奈良先端科学技術大学院大学 准教授として転出されました。2022(令和4)年2月には老木 紗予子 助教(前職:筑波大学生命環境系 日本学術振興会特別研究員PD)が着任し、同年10月には髙瀬 隆一 助教が民間企業に転出されました。2023(令和5)年4月には小倉 康平 准教授(前職:金沢大学 助教)が着任され、現在に至っております。

京都大学大学院農学研究科 食品生物科学専攻 生物機能変換学分野
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hashimoto.wataru.8c[at]kyoto-u.ac.jp